雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

どんな記事が読まれているのか

去年の初めに、google analyticsをこのブログに導入していたようです。

何故推定なのかというと、導入したことそのものを忘れたからです。

 

はてなブログにもアクセス解析機能はある。それにより人気の高い記事を調べることは可能だけど、具体的な人数までは見えてこない。

ブログにコメントをする人は相当に稀だし、実際『雲に鳴く。』では一年に一度、あるかないか。

記事を公開してツイッターに流し、あとは放置。別に広告収入を得ているわけでもないし、本業と趣味の執筆の方で時間を割いている以上、ブログにそれほど注力はできない。

それでもやはり気になることはある。どんな記事が読まれているのか、もっと言えば、どんな記事が必要とされているのか。

 

元よりこのブログは小説の感想と、個人的な雑記、そして時折イベント参加の告知や執筆の報告(それもかなり雑な)で構成されています。バリエーションがあるとはとても言えない。あくまでも個人的なブログです。自分でも読みづらいなと思うし、個人的だからこそ許されるところってありますよね。

それでも解析の結果を見ていたら、何かわかることがあるかもしれない。相も変わらず、オチも決めずに書き始めてみる所存です。

 

ページ別訪問者数ベスト10(2017年1月~2018年11月まで)

まず「ページ別訪問者数」とは、「指定したページが1回以上閲覧されたセッションの回数」とのことです。

 

セッションとは閲覧者がブログを開いた状態を指す。google analysticsでは、一度ページを開いて三〇分動かなければ、セッションが切れたと判断し、その後ブログ内での動きがあれば新たなセッションとしてカウント。また、同じ一日の中でセッションが複数あった場合はその都度カウントされるし、日付を跨いでもカウントされます。

 

つまり、この「ページ別訪問者数」は厳密に言えば「記事を読んだ人の数」ではない。

 

それでもこの数字を参照にする。なぜかというと、そこまで厳密にやらんでもいいかなっていう、単純な甘えです。人数と考えるのは仁義に悖るので回数として数えますね。

 

第1位 1,615回 ヴォイニッチホテルについて【ネタバレあり】

前々から随分と読まれているなあと思っていたのですが、セッション数を見たことで他の記事と雲泥の差があることがわかりました。

 

この記事は2015年の5月に公開されたものです。三年以上前の記事、それも2017年から設置したカウンターでも、数字にその結果が表れた。ということは単行本発売当初の熱量が醒めても、記事を読みに来る人が多いということなのでしょう。

 

改めて記事を見てみると、まず最初に丁寧に目次が書かれていて愕然。僕にもこんな丁寧な時期があったのか……その後の考察も、描写への考察を書き連ねていて感心しました。漫画の内容が薄れている僕にはわけがわからないのですが、漫画を片手に読み返すととても面白そう。

 

とにもかくにも、真面目に記事を書いていてびっくりした。影響されてこの記事にも目次をつけました。見やすくなっているといいな。

 

第2位 774回 読んだら是非とも感想を――『サラバ!』(西加奈子)

この記事も2015年製です。サブタイトルがきちんとついているのがなんだか懐かしいです。2016年だかにも同じようにサブタイトルをつけた時期がありました。多分カクヨムだかの影響だと思います。面白ければ良いんですが、無理矢理だと恥ずかしいですね。この『サラバ!』の記事は見ての通り、無理矢理です。

 

訪問回数は1位と差があるものの、小説の感想記事でこの数字は、僕のブログの中ではかなり多い方です。さすが直木賞といったところですか。実際読みやすいし面白いし、本自体の人気の高さが数年経っても衰えていなかったんだと思います。

 

ページを読んでみてやはりその文字量の多さに驚かされる。なんでこんなに頑張っていたんだろう……あるいはそれだけ書きたいことが浮かんだということだろうか。

 

第3位 525回 帰宅後の疲れをとるためにどうすればよいか

2014年製。正直反応に困るというか、感想でもないし内容も薄いただの雑記なのですが、どうしてか読まれている。もしや機械なのでは、と思ったのですが、ページの平均滞在時間が3分強らしく、きちんと人間が読んでいるようですね。

タイトルのとおり、帰宅後に疲れている人がその解消方法を探りに検索して辿り着いた、ということでしょうか。だとしたらなんだか申し訳ないですね……

 

ふと思い出したのですが、2014年、2015年頃の記事は確か別のブログで書いていたんですよね。

はてなブログへ移行した際に、いっぺんに公開されたということなので、閲覧者数が古い記事ほど増えるというわけではないと思います。そもそもカウントされているのが2017年からですし。読み返されるほどの内容でなければ、当然埋もれていくだけです。

 

第4位 417回 トップページ

解析対象をブログ全体にしているため、トップページも対象となります。

 

記事公開時は記事のURLをツイッターに流すので、トップページを閲覧してくれるのは、僕のブログへと続いているツイッターの僕のページや、今年の夏頃から始めた宣伝ツイート、小説投稿サイト、頒布している書籍からの流入が考えられます。

あとは個別の記事を読んだ後に、別の記事を読むためにトップページを開いた、という感じでしょうか。

一番多いのはツイッターかな。

小説投稿サイトとはカクヨムを指しているのですが、今日日直リンクもしていないようなところへ飛んでくる人は稀でしょう。

 

何にせよ、第4位という結果を踏まえても、トップページに各種情報を集約するのは正解のようですね。

今は年月を未来に設定した紹介記事と、直近の記事1つだけを表示させているのですが、紹介記事だけにして、読者のページの行き来をしやすい形を構築すると親切かな。

 

第5位 307回 逼迫

今年の当初に書いた抱負記事ですね。

こういう記事を書くのはだいたいにして暇でありかつ鬱屈としている時期です。

鬱屈を鬱屈とそのまま書くのが屈辱的なのでなんとなくかっこつけて「だ・である」調になりますです。

 

新年当初は仕事が休みだろうし、読む人も多かった。

これこそまさにanalystics導入のおかげでリアルタイムの数字が反映された結果でしょう。

 

第6位 273回 それでも町は廻っている 感想文

私が漫画を真面目に読むきっかけになった『それでも町は廻っている』の最終巻刊行時に書いた感想文です。

好きな漫画の感想がちゃんと読まれていて安心したし、嬉しいなあ。

 

漫画の感想はとても難しいのですが、この作品では逆に書きたいことが溢れすぎて大変でした。

過去の単行本を読み返しながら丁寧に記事を書いてますね。

 

今し方記事を再確認して、書評ブログ『本が好き!』さんからコメントが来ていることに気づきました。

書評で繋がるコミュニティ、なるほど面白そう。。。

1年もコメントを無視しておいてなんやって感じですが、過去感想のいくつかをあとで投げてみたいですね。

 

第7位 210回 BLUE GIANT(5)

漫画の感想記事です。やはり漫画は強い。

記事への訪問が多いのは『BLUE GIANT』自体の人気の高さ故でしょう。

 

記事公開当初は漫画の画像を貼りつける、なんて悪いことをしていたような気がするのですが、全部見られなくなっていますので、なんでもなかったのでしょう。なんのリンクかわかりませんなあ。

 

最近漫画を買えていないのは、スペースがないのと、いずれ引っ越すであろう場所に買い込むのもなあって気が引けるからです。

 

第8位 195回 創作支援サイトまとめ

小説を書いている人が釣られそうなタイトルだなあ、と読み返してびっくり。なんだこの面白そうな記事(何もかも忘れていた人)

 

当時の僕は記事を人に見てもらうという感覚が薄く、他の記事にしても説明不足感が大変なのですが、この記事はどうやらツイッターで動いていた創作支援botからの引用であるらしいです。

なんでそんなことを思い立ったのかは全然わかりません。

例によって2015年の過去記事でして、ページ公開時から離れた今になって、創作系の趣味を持っている方が読みに来ているという認識でいいのだと思います。

 

第9位 140回 第7回テキレボ参加私的レポ

今年の夏に参加した第7回Texr-Revolutionsのレポートですね。なお、テキレボ内で募集していたアフターレポートには登録していません。

テキレボというイベントに特化した記事ですので、タイトルの拡散性は薄いと思うのですが、それでもこの訪問回数には驚かされます。

同じ文章系イベントである文フリのレポートは20人前後になっていますので、テキレボのイベントとしての一体感がこの数字に表れているような気がします。

というかテキレボ自体のサークル数って300だったような……半分近く? いやまさか……

 

この回は久しぶりのテキレボ参加で、個人的には執筆活動を引き続き継続していこうと身を引き締めた回でしたので、文章にも熱が入っている気がします。

あ、僕このときにもう『火竜』の書籍化の話してますね。

やはりお金を作って来年の文フリには参加しなくては。計画として、まずは年末ジャンボを買ってですね。。。

 

第10位 128回 【感想文】多数派に飲み込まれないように――『僕は、そして僕たちはどう生きるか』(梨木香歩)

小説の感想記事です。

コメントもスターもついていない普通の記事がこの順位であることが少し不思議です。

漫画の『君たちはどう生きるか』に釣られたかな? でも漫画の方は漫画の方で別の記事があるしなあ。

なお、漫画の方の記事は訪問回数66回、順位は23位です。

【非感想】『漫画 君たちはどう生きるか』を読んで

感想文じゃないけどね。

 

ページ別訪問者数 10位よりあとの記事

11位は121回で『『街場の文体論』感想、及び二四歳の所感 』がランクイン。安易に年齢を公表していることと、一人称が「俺」なのが笑えますね。発表する場で「俺」はないでしょ、と突っ込みたいところですが、もしかしたら本に影響されたかな。何にせよ、小説以外の本では最高の順位でした。

 

14位は97回で『【感想文】SHIROBAKO #2 あるぴんはいます!』です。アニメの感想も久しくやっていないなあ。例によって過去記事です。ちゃんと色分けしているのが偉いですね。

 

15位は95回で『【感想】新説魔法少女 』です。記事公開から1ヶ月でこの数字は驚異ですよ。作品自体の人気の高さが窺えます。ゲームの感想記事ではトップでした。フリーゲームはちょくちょく遊ぶ程度なのですが、底知れない魅力がありますね。

 

16位は94回で『自作ブーン系小説一覧 』です。ブーン系に関連する記事ではトップです。公開したのは今年の三月で、ブログから飛びやすいようにしようと操作した結果です。訪問回数は、もしかしたら僕の更新を期待してのことかもしれないな。あとは読書用のポータルとして利用してくれているか。何にせよ、全く更新してなくて申し訳ないです。

 

少し飛んで、40位は36回で『【感想】カメラを止めるな!【ネタバレあり】』です。映画の感想をあまり書いていない中で一番の人気です。映画の感想って、本気の人は何度も見返して書くんだろうけど、僕はまだそこまでの熱が注げずにいます。この記事にしたところで、映画の話題性が読んだ数字のような気がします。

 

おわりに

最初は漫画が人気高いんだろう、という程度の認識だったのですが、結果を見てみると案外ばらけてくれたように思います。

読者の流入の仕方は概ねツイッターだろうと思っていますし、そう考えると読書系が一番多いのだろうとは思います。

はてなブログって構造的に検索から辿り着くことがとても難しいし。読まれたいなら自分で宣伝していかないとってことになる。

まあ、最初に言ったとおり、そもそもそこまで力を割く気があるのか、って話なんですが。

 

 

昨日NOVEL DAYSのとある座談会を読み耽りました。

眠い目を擦りながらだったので内容を正確に把握しているわけじゃないと思うのですが、思ったのが、あからさまに供給過多な現状で、読まれるためにはどんな作者なのかというのも重要なポイントなのかなということです。

僕は創作者ですが、どんな問題意識や発表意欲を持って書いているのか、僕自身で喧伝しても意味がないですし、そもそも読み手側が察するべきそれらのものごとを僕自身から設定するわけにもいきません。

察してもらうためには読んでもらう必要がある。

だけど、そもそも現状では読んでもらうにも何かしらとっかかりが必要となる。

 

今回のような、過去記事の分析は、結局のところ、自分がうまくとっかかりを掴むことができた記事には、どのような特徴があるのかを見つけたかったのです。

やり通してみて、読まれている記事は丁寧で、コンセプトが明確だと思いました。

一番人気が高いヴォイニッチホテルの記事はそもそも作中の謎を追いかけるというコンセプトに則っています(読みやすいかどうかでいえば明らかに読みにくいのですが、漫画を媒介すればのめり込めそうな雰囲気はあります)

その後続く感想記事も、その漫画や小説を読んだ気持ちを伝えるというコンセプトに乗っかっている。

もちろん、僕の書いている記事の半分は感想なので、感想文が上位をしめるのは当然です。その中でも差異が生まれるポイントとしては、謎かけ等を踏まえてコンセプトが明確だったり、サブタイトルが付されて方向性が明確になっていたり(ランキング外でも、特に小説の感想ではサブタイトルのありなしが明確な差を作っていました)、読み返すことで書けるような内容であることがあるのかなと思います。

 

なお、google analysticsではページ滞在時間も報告されるのですが、1位から12位までは平均滞在時間が全て1分を越えています。

うっかり開いてしまったとしても、1分はもたないでしょう。

力を入れて書いた記事が、きちんと読まれている。そう考えて良いと思います。

 

僕は別に、はてなブログを使ってどうこうしようとは考えていませんが、自作品が読まれるきっかけにブログを活用することはやってみたいことです。

今後も記事は書いていきます。主に感想記事になるとは思いますが、どんなコンセプトで書いていくかを意識できたら良いなと、曖昧な期待をのこしてこの場は終わりとします。理由は単純に、疲れたからです。