雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年の執筆状況を総括する

2017年の執筆総括記事です。

新作『フウカのカタナ』が公開されました。

秋頃から唐突に交流させていただいている創作サークル「月と缶チューハイ」様のwebサイト上にて、拙作『フウカのカタナ』を掲載していただきました。 久しぶりとなる、オリジナルの三万字程度の物語です。 掲載ページ: http://moon-can-zhuhai.info/pages/w…

「対等」論考

時々対等な関係に憧れる。 今までは、自分が碌な人間関係を築けずにいた反動で、対等な人付き合いに憧憬しているのだと解釈していた。 ただ、いつまでも憧れてばかりでも変わり映えしないので、ここでひとつ、「対等」について考えてみたいと思う。

『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』松岡圭祐

もしも伊藤博文がイギリス留学中にシャーロック・ホームズと会っていたとしたら。 そもそもホームズは架空の人物なのだけど、わかっていても心惹かれた。それくらい求心力のあるタイトルだと思う。 幼い頃のホームズを助けた伊藤博文。ただならぬ縁を感じた…

優しい衛兵と冷たい王女のようです 第二十三話を投下しました。

( ^ω^)優しい衛兵と冷たい王女のようですζ(゚ー゚*ζ 第三部 - 1465560104 - したらば掲示板 スレッド内>>583-674が第二十三話にあたります。 優秀なる雇われ部隊(雪邂永訣編①) 第三部は五つの編から成り立っています。 前回までの冬月逍遙編①~⑦は、その…

ドラクエ11感想(ネタバレあり)

秋の初め頃にドラクエ11をクリアしてまして、そのときに伏せったーに感想を綴りました。 いつか記事にしようと思いつつ放置していたのですが、思い立ったのでここにまとめておきます。 記事用に整えたかったのですが、時間もないのでほぼそのまま貼りつけま…

【非感想】『漫画 君たちはどう生きるか』を読んで

漫画 君たちはどう生きるか ちょっと精神的にモヤモヤした気分に乗せられ、購入した。前々から気になってはいたものの、どうせ自己啓発の類いだろうと思って忌避していた。 自己啓発であることは疑いようがない。でも感得するところはあった。 特に興味を引…

第二十五回文学フリマ東京に参加します。

雲鳴遊乃実、出店します。 開催日:平成29年11月23日(木・祝) 11時入場開始 17時終了予定 ※僕は16時には撤収します 場所:東京流通センター 第二展示場 ブースは2階「ウー69」 サークル名は鳴草庵

『愛のむきだし』備忘録

あんまり入れ込んで書いても疲れるだけがしたので簡単な備忘録を残す。ネタバレはする。

『三日月転じて君を成す』について(後)

2017年ブーン系紅白の話 ※自作品のことしか話しません。感想を読みたい人は余所に行きましょう。 後半です。

『三日月転じて君を成す』について(前)

2017年ブーン系紅白の話 ※自作品のことしか話しません。感想を読みたい人は余所に行きましょう。 8月に行われたブーン系作品投下祭り「ブーン系紅白2017」にて、拙作『三日月転じて君を成す』を投下しました。そのことについて書いていきます。

批判について

好きな小説は何ですかと聞かれたときには割とすぐに答えられるけれど、嫌いなのはどうかと聞かれるとなかなか上手くは答えられない。 もしも質問主の好きな作品を否定してしまったらどうしようとか、そういう後ろめたさからくる感情ではなくて、嫌いな作家と…

コンセプトについて

初めて即売会に参加したとき、最も苦労したのは、自作の説明を求められたときだった。 そのときに頒布していたのは、ネットで公開していた作品のうち出来の良さそうなものを寄せ集めた短編集だった。なおさら、どんな作品かと聞かれて、一言で答えるのは難し…

『ネットは基本、クソメディア』(中川淳一郎/角川新書)

出張の合間に、直截なタイトルに釣られて買った。 黎明期のネットメディアからキュレーションサイト問題、昨今の情勢を踏まえた説明がなされていて、情報量も多く、実際の経験談も多数交えている。タイトルからもわかるとおりクソって言いまくっててなんだか…

プロットについて

物語の筋立てをお勉強する書物は数多くあるし、僕も一時期嵌まっていくらか仕入れたことはある。読めば読むほどのめり込むし、物語のトレーニング法と称して簡易なフローチャートを勧めてくるものもある。当然これもやってみた。百個くらい書いたが、パソコ…

描写について

前の文章にあったあの描写の意味は、実はこういうことだったんだ。 この種の感想を抱かせる物語上の工夫には、布石や伏線などといった名前が与えられる。 綺麗に伏線を回収していくことは憧れであるし、何らかの工夫が上手くいってほしいものだと願う心境は…

小説を書く経緯

高校一年生のときに森見登美彦の『太陽の塔』を買った。記憶が正しければ、生まれて初めて自発的に小説を購入した瞬間だった。 自発的といっても、外圧が全くなかったとはいえない。僕の場合は進路指導の先生との面談で、高校生なのだから小説を読んでおきな…

#1rtごとに1話~

経緯は以下のとおり。 #1rtごとに1話書いてやんよwwwwwwwwwwwwww俺を物書き地獄にして殺してみろよwwwwwwwwwwwwwwwwwwどうせ無理だろうがなwwwwwwwwwwwwwww空気通ります — 雲鳴遊乃実 (@teacupboy1) June 6, 2017 各話リストはこちらから↓ 彼らの日々 - 1人…

第二十四回文学フリマ東京に参加します。

c.bunfree.net 5月7日に開催される第二十四回文学フリマ東京に参加します。 ブース番号はD-25です。サークル名は鳴草庵。 今回は、まだまだ在庫に余裕のある『From AI to U』と新刊『時をかける俺以外』の二冊を携えます。 ジャンルはどちらもSFとしていま…

「話して考える(シンク・トーク)」と「書いて考える(シンク・ライト)」 (集英社文庫)

私は『「新しい人」の方へ』のエッセイのひとつに、「本をゆっくり読む法」ということを書いています。そこで私は、最初に出した『「自分の木」の下で』につないで、こう書きました。《どうしても難しく、読み続けられない時は、もう少したってから、あらた…

それでも町は廻っている 感想文

ネタバレありの私的な感想文です。 死というのは物語を作る上で一度は扱ってみたいテーマでした。 生まれてから積み重ねて来た成長や思い出が、何かの拍子で死を介したが最後、突然全てが無に、というのではあんまりです。 「死後」「あの世」という概念が世…

『優しい衛兵と冷たい王女のようです』 第二十一話 設定資料

ブーン系小説板2で投稿しているブーン系小説、『優しい衛兵と冷たい王女のようです』の、第二十一話を作るに当たって作成した資料を公開します。 スレッドに記載したことと変わりないです。重大なネタバレも無し。個人的なまとめ用として、載せておきますね…

それはただの美しさだった――『ヘヴン』(川上未映子/講談社)

川上未映子さんの『ヘヴン』を読了しました。

2017年明けましておめでとうございます。

僕が干支を初めて意識したのは亥年でした。 干支というものと年を重ね合わせるようになった、という意味です。 その年は「猪突猛進」のキャッチフレーズがテレビでよく用いられており、何度も繰り返されるものだからすっかり憶えてしまったのです。 他に憶え…