雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

批判について

好きな小説は何ですかと聞かれたときには割とすぐに答えられるけれど、嫌いなのはどうかと聞かれるとなかなか上手くは答えられない。 もしも質問主の好きな作品を否定してしまったらどうしようとか、そういう後ろめたさからくる感情ではなくて、嫌いな作家と…

コンセプトについて

初めて即売会に参加したとき、最も苦労したのは、自作の説明を求められたときだった。 そのときに頒布していたのは、ネットで公開していた作品のうち出来の良さそうなものを寄せ集めた短編集だった。なおさら、どんな作品かと聞かれて、一言で答えるのは難し…

『ネットは基本、クソメディア』(中川淳一郎/角川新書)

出張の合間に、直截なタイトルに釣られて買った。 黎明期のネットメディアからキュレーションサイト問題、昨今の情勢を踏まえた説明がなされていて、情報量も多く、実際の経験談も多数交えている。タイトルからもわかるとおりクソって言いまくっててなんだか…

プロットについて

物語の筋立てをお勉強する書物は数多くあるし、僕も一時期嵌まっていくらか仕入れたことはある。読めば読むほどのめり込むし、物語のトレーニング法と称して簡易なフローチャートを勧めてくるものもある。当然これもやってみた。百個くらい書いたが、パソコ…

描写について

前の文章にあったあの描写の意味は、実はこういうことだったんだ。 この種の感想を抱かせる物語上の工夫には、布石や伏線などといった名前が与えられる。 綺麗に伏線を回収していくことは憧れであるし、何らかの工夫が上手くいってほしいものだと願う心境は…

小説を書く経緯

高校一年生のときに森見登美彦の『太陽の塔』を買った。記憶が正しければ、生まれて初めて自発的に小説を購入した瞬間だった。 自発的といっても、外圧が全くなかったとはいえない。僕の場合は進路指導の先生との面談で、高校生なのだから小説を読んでおきな…