雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

自己紹介

雲鳴遊乃実と書いて「くもなきゆのみ」と申します。 趣味として小説執筆を継続中。 Q1.どんな活動しているの? →即売会で一次創作小説の頒布をしています。 文学フリマ(東京)【https://bunfree.net】 Text-Revolutions【http://text-revolutions.com/event…

南を指す

事情があって、若者相手に小説指南のテキストを書くことになった。 私は小説を書いているとはいえ目立った功績はなく、文芸についての学も修めていない。 不安ではあったが、書きはじめたら止まらなくて、期限の前日にはお渡しできた。 期限とは今日で、前日…

雲鳴ラジオ#210328

【感想】シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

この「:||」はコロン「:」と2つの縦棒「|」で書いています。多くのweb記事に習いました。実際には楽譜に使われる反復記号ですね。 左のコロン「:」を右に90度動かせば2つのiになりますね。これは今、書いているときに思いついただけなんですけどね。 現実…

アニメ『進撃の巨人』第2期〜第4期13話まで観た感想

10日ほど掛けて『進撃の巨人』2期から4期13話まで一気に見ました。 2期から始めたのは、アニメの第1期を放送当時に観たことがあったからです。漫画も9巻までは読んでいたかな。ちょうどその頃に漫画を買う習慣がなくなってしまい、長らく続きを知らないまま…

2020年の読書遍歴

2020年は80冊の本を読みました。 このうち特に印象的だった本について、読んだ経緯や簡単な感想を交えながら、思い出せる限り振り返っていこうと思います。 小説『屈折する星屑』(江波光則/ハヤカワ文庫JA)閉塞感に満ちた廃棄コロニー。死亡遊戯のぬるま…

2020年→2021年

2020年の振り返り記事と2021年の目標です。 オリジナル小説の同人誌を2作刊行 数年前にA5版で刊行した「時をかける俺以外」の文庫版と、某投稿サイトでの連載小説「死にたがりの修羅」の文庫版を刊行しました。 「時をかける俺以外」は誤字脱字等を全面的に…

近々発表する新しいサイト「短編小説リンク集 沙棠の舟」について

こんばんは、雲鳴遊乃実です。今のところ小説を趣味で書いている者です。 今年は言わずもがなな大騒ぎでイベントにもなかなか顔を出せなかったのですが、新刊も出せたり、いろんなオンラインイベントに作品を掲載してもらったりして、ささやかながら活動の幅…

【同人誌感想文】ケーキを切れるごみくずども(大滝のぐれ フジイ)

大滝のぐれさん、フジイさん共作の「ケーキの切れるごみくずども」 副題は『ボーダー/ライン』テーマアンソロジーということで、小説・散文・詩、収録作のそれぞれが「境界線」を描いています。 人と人とを隔離したり、それらが混じりあったりする。そのき…

【同人小説感想文】春、きみの指が燃えていたこと(幅 観月)

テキレボEXで買った小説同人誌『春、きみの指が燃えていたこと』(幅観月さん)の感想文です。 書影『春、きみの指が燃えていたこと』(幅 観月) 購入した理由はタイトルに惹かれたからです。 表題作を含め、収録されているのは7つのお話。 掌編と言える3…

【同人小説感想文】エフェメラル・デイズ(宮崎笑子)

小説を含め、同人誌即売会に通う趣味・習慣を持っていた人にとって、2020年は長く記憶に残ることになるのだろう。 名だたるイベントの中止や、換気消毒の感染症対策を徹底した制限開催。 その一方で、オンライン上では、共通のサーバーを介したドットゲーム…

8月、9月のイベント参加告知と文庫版『死にたがりの修羅』の刊行

お久しぶりです。雲鳴遊乃実です。 本はあっても売るイベントがないという状況が長いこと続いておりますが、活動する場を継続していこうとする動きをいくつか目にするようになりました。 即売会では、先日参加した全通販型即売会「Text-Revolutions Extra」…

連載作『死にたがりの修羅』の話

昨年12月から、カクヨムという投稿サイトで小説を連載している。 『死にたがりの修羅』という作品だ。 kakuyomu.jp 高校三年の筧章汰は人間が化け物になる悪夢にうなされていた。一年前の知人の死、それ以来見るようになった地獄のような夢が、ある日突然顕…

『時をかける俺以外』(文庫版)を刊行します。

こんばんは。雲鳴遊乃実です。 突然になってしまいましたが、5月に販売する新刊についてご連絡します。 新刊『時をかける俺』(文庫版) 販売方法 カバー表紙の公開 刊行にあたり 最後に 新刊『時をかける俺』(文庫版) 令和2年5月に『時をかける俺以外』(…

「ここ」から「そこ」へ 2019年の振り返り

2019年の振り返り記事です。まずは出来事から見ていきましょう。 今年の出来事 1月 『火竜の僕は勇者の君と一度も言葉を交わさない』(以下、『火竜』)番外編を完成させる。 公募用作品1『チサトのはじまり』(以下、『チサト』)を完成させる。 2月 『火竜…

28

特に書くことはないのだけど、せっかく続いている風習だし、今年もこの日に記事を書きます。 28歳になりました。 もう学生時代は6年も前のことになってしまって、あれだけ怖がっていた社会人というものにもすっかり浸かり、仕事のことを考える時間が日に日に…

第29回文学フリマ東京参加レポ

僕は人と目を合わせるのが苦手だ。 だから、ブースに座っているときも目を合わせない。 合ってしまったら会釈をし、視線を断ち切る。 目を閉じて、次に開いたときにもういなくなっていたらそれでいい。 その人が立ち止まっていたら「こんにちは」と声を掛け…

ノベルゲームのアナザーシナリオを手がけました。

日頃お世話になっている創作サークル「月と缶チューハイ」様が、ゲームを発表されておりまして、 「付夜紅葉雑貨店」シリーズの第二作品目のうち、正ルートからの分岐、いわゆるアナザーシナリオを私が担当しました。 www.freem.ne.jp 発表後すぐに書けずに…

第二十九回文学フリマ東京に出店します

11月24日に開催される文学フリマ東京に出店します。 9月の文学フリマ大阪以来のイベント参加であり、今年は最後のオフライン活動になる予定です。 では、以下に詳細をどうぞ。 イベント概要 イベント名:第二十九回文学フリマ東京 日時:2019年11月24日(日…

第9回 Text-Revolutionsに参加します。

★参加案内★ 第9回 Text-Revolutionsに参加します! 日時:2019年10月12日(土) 11時~16時 場所:都立産業貿易センター台東館 6F ブース:E-09 鳴草庵 カタログ: plag.me 鳴草庵へのルート ★頒布作品★ 新刊:拡張現実試論 plag.me 咲いて、飛べ――小説を書…

第七回文学フリマ大阪に出店します

文フリ大阪に初出店するので、その告知です。 概要 日時:2019年9月8日(日)11:00~17:00 会場:OMMビル(大阪府大阪市中央区大手町1-7-31) webカタログ 当サークル「鳴草庵」はC-08です。入口入ってちょっと曲がれば、います。 第七回文フリ大阪会…

読書するコツ

久しぶりにブログを書いてみたくなった。 今年の前半に書いたものは、続けようという意気込みが強すぎて、読み返すと少し恥ずかしい。 ただ、この意気込みと反動の負の連鎖は、今回のブログテーマにちょっと絡んでいたりする。 今回は本が読みたいけど時間が…

輪郭

大学時代、都内某区で周辺住民向けの運動施設に行ってみたことがあった。 数百円の使用料を支払って、ランニングマシーンで走ってみたら、あっという間に息が上がった。 脈打つ身体に意識を配り、ああ自分は確かに生きていたんだな、などと妙なことを考えた…

さえずらない日々

twitterをスマートフォンから削除して数日経った。ここで一ヶ月とか言えたらかっこつくのだけど、そんなことはない。日曜日からなので、二日だ。 何が嫌なことがあったというよりは、消してみようかなという試みで、今のところは何も不都合がない。 アカウン…

トランクス

8年間持っていたトランクスを捨てた。長い間履いていたからボロボロに、というわけでもない。どちらかといえば綺麗な見た目だ。実はサイズが合っていない。引きのばさないと僕の腰には到底届かなかった。 そのトランクスは大学時代の友人からもらったものだ…

【感想文】SPEED(金城一紀)

初めて読んだ金城一紀の作品は「GO」で、宮藤官九郎の映画版を見たのがきっかけだった。はちゃめちゃに面白かったのを憶えている。 小説の方は数年後に読んで、暴力性と無常観、それらを一本貫く精神性に非常に痺れた。 その「GO」をつい最近、といって…

【追悼文】平成バッドエンド(ひざのうらはやお)

平成30年11月、文学フリマ東京でひざのうらはやお氏のブースに赴き、「煤煙」を購入した。 どうして購入したのか書きたかったのだが、記録を漁っても一向に思い出せない。 僕は氏のブースをチェックしていなかった。 それ以前のイベントでもしかしたら無料配…

極めて個人的な第28回文フリ東京参加レポ

「なんでそんなまどろっこしいことしてるんですか」こんな不躾な質問をされたのは、今年の三月の話だった。テキレボ8が終わった直後の、とある昼下がり。相手は仕事の中でたまたま出会った人だった。だから、どんな人かも碌に知らない。 最近の僕は本を書い…

さよなら平成

僕は平成3年12月18日の生まれであり、一週間後の25日、ソビエト連邦は最後の最高指導者ミハイル・ゴルバチョフが辞任し、世界地図からその名を消した。 僕はこのエピソードが気に入っていて、生まれ年の話になるといつもつい口にしてしまうのだけど、大抵は…

【感想】ふしぎ荘で夕食を~幽霊、ときどき、カレーライス~(村谷由香里)

出来たての料理は、どれだけ簡易なものでも結構美味しくなる。 それが、自分が自炊生活を始めたときにまず驚いたことでした。 だったら朝食と夕食は全部手作りといきたいところだけど、時間も取れないし、料理すること自体にそこまで情熱を注げない。 結果と…