「ここ」から「そこ」へ 2019年の振り返り
2019年の振り返り記事です。まずは出来事から見ていきましょう。
今年の出来事
1月
『火竜の僕は勇者の君と一度も言葉を交わさない』(以下、『火竜』)番外編を完成させる。
公募用作品1『チサトのはじまり』(以下、『チサト』)を完成させる。
2月
『火竜』を50部刷る。カバー表紙(イラスト:Dragon House( @mofumofu_house )様)も届き、巻く。
諸事情により、『チサト』の公募を見送り、次の公募先を探す。
マルカフェ文藝社様の総合文藝誌『棕櫚 第七号』が発刊される。小説『MからNへ』を寄稿。
3月
テキレボ8に参加し、『火竜』初頒布。
テキレボ8にて、横浜ランドマークタワーに囲まれる。
テキレボ8にて、お題『下北沢初代永世カレー王』(以下、『カレー』)を受け取る。
わく様(@wak )がブースに立ち寄ってくださり、「感傷マゾ vol.2」への寄稿のお誘いを受け、参加を申請する。
4月
『カレー』の取材のために下北沢を二回訪ね、写真を収める。一回目は「なすおやじ」さん。二回目は「ポリピニカ」さん。挿入写真は前者。
下北沢のおしゃれなカフェに自由筆記のノートがあり、創作上手く続けられるかなー的な悩みを散々書き散らして去る。
『カレー』に歌詞を引用するためにJASRACに掛け合った顛末を後の『カレー』完成版『C‘mon Spice!』のおまけとして収録する。
『チサト』を公募に投稿する。
『感傷マゾ vol.2』へ「死に至る郷愁」寄稿する。
公募作品2の構想を練り始める。
5月
第二十八回文学フリマ東京に参加し、『C'mon Spice!』初頒布。『台車は虚空の死体を運ぶ』完売。
6月
公募作品2の構想が詰まる。
過去作品を集約した短編集『拡張現実試論』の完成に向けて動き始める。
コミッションサイト「ココナラ」にて、『拡張現実試論』の表紙絵をnegi様(https://profile.coconala.com/users/404748 )に依頼する。
ココナラにて、小説の下読みサービスを開始する。
7月
『拡張現実試論』の表紙絵が完成する。
公募作品2の制作を凍結。
第二十九回文学フリマにて刊行予定だった『黄泉しぐれ』が詰まる。『神様のいない場所』への変換を考える。
知り合いの助言でアレ★Club様に寄稿を依頼したところ、ヒアリングを受けることに決まる。
8月
『神様のいない場所』の取材のために仙台を旅行する。
アレ★Club様との打ち合わせがはじまり、寄稿エッセイの制作に取り掛かる。
『チサト』が公募落ちしたのでカクヨムにて公開する。
9月
第九回文学フリマ大阪に参加し、『拡張現実試論』を初頒布。
『感傷マゾ vol.3』への寄稿(予定)作品「春ならずして君を離れ」の下読みを依頼する。これが初めての下読み依頼だった。自分は有償でやってるのに無償依頼したのは個人的には反省したい。
公募作品2を書き始め、いろんな人に相談したり某大学に潜入してみたりする。
『時をかける俺以外』の文庫版を刊行することを思いつく。
10月
テキレボ9が台風のため中止になる。
頒布予定だった掌編『ただ話すだけの夢』をカクヨムにて公開する。
『時をかける俺以外』の表紙絵を???さんに依頼する。
???の影響を受けて???さんと連絡をとり、???に携わることになる。
11月
公募作品2が行き詰まる。
アナザーシナリオを手掛けたノベルゲーム『付夜紅葉雑貨店』(月と缶チューハイ様)が公開される。
アレ★Club様の『アレ vol.7』への寄稿エッセイ『元「ブーン系」作者の逃避録』が完成する。
『時をかける俺以外』の文庫版を来年の5月に頒布することをツイキャスで発表する。
第二十九回文学フリマ東京にて、掌編『神様のいない場所』を初頒布。
???さんのお声かけで???に携わることになる。
『死にたがりの修羅』を思いつく。
12月
『死にたがりの修羅』の投稿を開始する。
まとめ
自分の反省をしていると公募作品1を凍結させたことや公募作品2が結局完成していないことばかり気になってしまうんですが、こうして羅列してみると、意外といろんなことをやったんじゃないでしょうか。
今年は動きやすい年だったということもあって大阪に初遠征したり、当初予定では
『火竜』と『拡張現実試論』のみの作成の予定だったのが『C'mon Spice!』と『神様のいない場所』、寄稿小説2つ、エッセイ1つが加わりました。
全く予想外の方向から勝手に鼓舞を受けて『死にたがりの修羅』の投稿を開始。失速しないうちに書き上げたいです。
テキレボ8の振り返り記事によると、当時の僕は自分の代表作がまだないことを嘆いておりました。
この代表作という表現をもう少し掘り下げると、自分が書くべきものとは何か、という話になってきます。
発展させるとイベントでのブース設営をどのようにするかなどにも繋がりますね。
自分の立ち位置が見つからないからなんとなく苦しくて、悩んでみたり筆を折ってみたりする。そして折れた筆をまたひっそり接着剤でくっつけて新しいものを書く。
僕が今までやってきたことはそんなことばかりで、芯がある人、信念がある人への憧れはずっとあります。
そんな憧れ、その一方での劣等感に対して、無理やりのこじつけでメッキを貼りつけても剥がれるばかり。剥がれた箇所の寸法測って貼りつけるのに必死になってちゃ本末がグルグルするばかり。
ということで次の一手を打ちましょう。
これから
僕の今年のそう有償頒布数は100を超えました。これまでの活動で最大数です。
知っている人ばかりということもなく、新しい人に次々と物語を手渡せていけたことを僕は誇りに思いたいです。
拙くとも、伝わる言葉になってきている。そう信じて、もっと研鑽を積んでいきたいです。
『死にたがりの修羅』は僕が殺してきた感情に言葉を与える作品となる予定です。
綺麗でもなんでもありません。それらがある限り僕はこの世界にはコミットすることができませんでした。
それをわざわざ掘り起こすのだから勝手なもので、でも今だからこそようやくできるんじゃないかとも思っています。
というか、人に読ませてみたいです。自虐でも悪ふざけでも露悪趣味でもなく。
それを達成するには、やはり自分から切り離した物語として作りあげなければなりません。
僕の中にある強烈なしがらみを解きほぐして、これからの足掛かりとする。
その解放の後に僕が何を描くかは、まだ決まっていないですが、いずれ踏み出すことでしょう。
僕は今年、過去を必死に掘り起こして、「自分がここにいるのだ」とようやく叫ぶことができました。
そうして手にした言葉によって、来年以降は「貴方もそこにいていいんだ」と伝えられるような作者になりたい。
来年以降もよろしくお願いいたします。
雲鳴遊乃実