雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

練習のための1,000字小説についての備忘録

 思いつきで始めた1,000字小説について書いておきます。

taskey.me

きっかけ

 昨年中にプロットの組み方をいろいろと学び、お話を書く前に簡単に筋書きを文字で書くようになりました。勢い込んでプロットを量産していたのです。が、いざ文章に起こしてみたら思ったよりも退屈だったり、いまいちピンとこなかったりで、結局書き直すことが頻繁に起こりました。

 これではプロットを組む意味がないなと感じたので、やり方を考え直す必要が出てきました。

 そもそもプロットを組むときにはシーンごとに切り分けて文字に起こしていたのですが、このシーンというやつが曲者で、書いてみると案外あっさり終わったり、逆に濃密な描写が必要になったりと、実際に文章にしてみたら自分の想像を超えて大きな差が生じるようになりました。

 事前にそのような変化がわかればよかったのですが、何を書くべきかは最終的には全体の構成のバランスを見て判断するのが最良なものでもあります。ですが、内容の全てを文字に起こしていたらそれこそプロットなんか組まずに書き始めた方が速いって状態になってしまいます。

 今までどおり全部頭に思い描いて書くのが楽と言えば楽なのでしょう。でもやっぱり時間には限りがありますし、今後も創作活動を続けていくためにも効率的に書ける技術は身につけたい。

 あれこれ思い悩んだ結果、そもそもシーンを文字に起こした場合のボリュームに関するイメージが曖昧なんだと思い至りました。

 

1,000字小説の目的

 一番の目的はシーンごとのボリュームを感覚的に掴むことです。

 プロット上でのひとつのシーンに最低限必要なのは「状況説明」→「何らかのアクション」の二つです。この二つさえあれば話は前に進みます。逆にこの二つを書かない限り延々と何も起こらないまま同じことをだらだらと書いてしまいます。

 字数を絞った中で、「状況説明」と「何らかのアクション」の二つを必ず盛り込む特訓をすれば、プロットを作る際にその字数を基準としてボリュームの目測が立てられます。

 1,000字というのは、自分の経験から考え出した仮の基準です。1,000ならば、何らかの募集要項に当てはめる際も計算しやすいんじゃないかなと思いました。

 

1,000字小説のルール

taskeyに置いておいた基本ルールについて。

基本ルール
・ランダム抽出された三つのお題を見てからお話を考えること。
・小説本文(スペース無視)を1,000字以内におさめること。
・時間は無制限、しかし一日のうちには書き終わること。
・不必要な語句を削る練習であることを忘れないこと。
・無理はせず、しかし手を抜かずに続けること。

上から1、2、3、4、5とします。

 

1について

 落語の三題噺からです。元ネタとしては三題は「人」「もの」「舞台」に当てはまりますが、ここはそこまでぴったりしなくてもいいかなと思います。その代わりなるべく話の本筋に絡めるようにしましょう。ネットで探せばいくらでもジェネレーターが見つかるので今のところはそれを好きに活用しています。

 

2について

 目的のところに書いたとおり、絞った字数で「状況説明」と「何らかのアクション」を盛り込むためです。スペース無視っていうのは、僕の使っている字数カウントにある機能です。スペースとか、そういう本文と関係ない字数には拘らなくていいよってことです。

 

3について

 即興小説とは違い、きちんとプロットを組む上での練習でないと意味がありません。時間無制限というのはつまり、時間を掛けてでもちゃんとプロットを書いて取り組めという意味です。一日以内というのは、煮詰まりすぎたときの救済措置です。一日考えて思い浮かばなければ諦めて別のお題にしましょう。

 

4について

 自分への覚え書きのつもりで加えました。1,000字以内というのは案外余裕がないものです。その字数で何かを起こすようにお話を作れば、つい描写をだらだら書いてしまう癖も直るだろうと思ったのです。

 

 

5について

 無理はしちゃダメです。自分の仕事や他の活動に支障があるようでは練習とは呼べません。僕も今のところ三日間続けて書いていますが、できたのは正月休みがあったからです。明日からは連続は無理そうです。

 

今後について

 今上に書いた効能等は全て予測で書いたものです。この試みが成功するかはやってみなければなりません。何にせよ僕はまだ三日分しか書けていませんですから。

 上にも書いたとおり、明日からは普通に仕事があるし、他の作業もあるので、練習する時間がとれるかは微妙なところです。休日なら出来るでしょうが平日は他を優先すると思います。時間が空いたらやってみよう、ですね。

 ただ無理はしません。それをしちゃったらどうにもならないです。気楽に、だけどそれなりの緊張感を持って取り組みたいと思っています。