雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

ブーン系振り返り、そして今後の活動について

(ほぼ)自作品まとめサイト「生首を読んでみろ」開始

約1年前の2018年1月1日、自作のブーン系小説まとめサイト「生首を読んでみろ」を始めました。

 

生首を読んでみろ

 

1月中に大まかな形を整えて、その後は更新できるときにちまちま作品を載せていました。

最初のうちは往年のまとめサイトのように他の作品にも手を出していたのですが、時間が取れなかったです。中途半端なままになっているものばかりで申し訳ない。

 

言い訳になってしまうんですが、始める前は最悪読まなくてもじゃんじゃんまとめていけるんじゃないかなーとか思っていたんですが、

投下中の修正や細かなニュアンス、話を区切るタイミングなどはやはりきちんと目を通さねば理解できず、精読する時間が必要だと、やってみてからわかりました。

 

もっと形を整えたいと思いつつ、結局は本分に立ち返り、自分の作品をまともな形にするだけで一年が過ぎてしまった感じです。

まともなページ送りを機能させる(次へとか戻るとか)だけでどれだけ手間が掛かるんだっていう……そりゃあ自サイト文化滅びますわ。

 

衛兵王女24話~27話を投下する

第三部 雪邂永訣編の②~⑤です。

 

生首を読んでみろ ( ^ω^)優しい衛兵と冷たい王女のようですζ(゚ー゚*ζ 目次

 

投下しているうちに春になっちゃったな~、夏になっちゃったな~、なんていっているうちに次の冬が来ました。時間の流れが速すぎて怖い。

でも今年はここまでいこうっていうところ(27話のラスト)は形にできたので、それは良かったと思いたい。

 

何年か前に話の流れを俯瞰して、全50話くらいという目処は立ったのですが、

それからさらに年月が過ぎているので、今改めて見直すとまた変わるかも知れません。

いずれにしろ、折り返し地点は過ぎているでしょう。

 

書いている僕自身、いろんなところで小説を書いたり、学んだりして、

衛兵王女についても「あー、こんなふうに書けば良かったなー」と思い返して悶えることが多いのですが、

ちゃんと終わるという目標だけは捨てず、頑張っていきたいです。

読んでくださっている方がいることは知っていますしね。

でも正直少し書き直したい……でも時間がない……どうにかならないものですかね……

 

今溜まっている創作物を乗り越えて、次話は春頃になると思います。懲りないですね。

後の項目でも衛兵王女について触れます。

 

探偵モララーシリーズの最終章を書き始める

 前々から書く書く詐欺を働いていた探偵モララーシリーズの最終章にようやく着手できました。

 

さよなら、そしてまた会おう

 

 

遙か昔にどこかで語った気がするのですが、「探偵モララーは信じている」が元々過去と現代が交錯する構成でして、

先に形になった過去パートを切り取ってまとめあげたのが、「探偵モララーは信じている」です。

 

じゃあ「さよなら」は現代パートなのかというと、そのまま流用はできませんでしたね。

過去の作品と矛盾したり、似たようなものにならないように手を加えた結果、ドクオが失踪すること以外はほぼ別物になりました。

 

全9話を予定していて、文章としてはすべて書き終えています。

あとは投下前のチェック、誤字脱字修正やAAの手入れなどをすれば投下できる。そのはずなのに、年末が来てしまったのでちょっと滞っています。

とはいえ、1月にはきちんと最後までお届けできることでしょう。

 

今後の活動について

まず自分の現状を語ります。

私は今、アマチュアとして小説執筆をしています。

ブーン系小説以外でも、一般文芸の形でイベントでの作品頒布を続けており、今後は一般公募にも着手して、執筆活動を継続させていくつもりでいます。

 

ブーン系小説の執筆については、はっきり言って、なかなか時間が取れていません。

ブーン系創作板ファイナル上では、今も様々なイベントが行われていたりするようですが、調べる暇もなく参加も観覧もできておりません。

 

そもそも僕がブーン系小説を書いているのは、自分がその形式での作品を抱えているからであり、

ブーン系界隈に所属すること自体には、今はほとんど執着がありません。

数年前から稼働させているtwitterのブーン系アカウントも、今は投下報告とまとめ報告しかやることがないですし、

ブーン系民としての自分を維持できる体力がなくなってきたのが正直なところです。

 

そこで、今後の活動方針を以下のように定めます。

 

私の現行作品は、「さよなら、そしてまた会おう」と「優しい衛兵と冷たい王女のようです」の二作品です。

このうち、「さよなら」をブーン系の板に投下する最後の作品とし、

「衛兵王女」につきましては、今後自サイト「生首を読んでみろ」での更新に絞ります。

 

このことは本年中に衛兵王女の現行スレにも書き込みます。

 

ブーン系用のtwitterアカウント( @byebyecloud9876 )は「さよなら」の最終話投稿後に停止。しばらくは移行用に放置させます。

以後、私の創作活動用アカウントは( @teacupboy1 )に一元化させます。

 

連絡事項は以上となります。

以下は自分語りですので、読む必要性はありません。

そうでなくてもお忙しい年の瀬ですし、ただの自己満足ですので、気にしなくてもいいですよ。

 

私はもうブーン系民ではなくなりますが、ブーン系小説家ではあるつもりでいます。

それでは良いお年をお迎えください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

僕がブーン系小説に出会ったのは、2ちゃんねるに出会って、しばらくしてからでした。

 

当時の僕は10代の半ばであり、相応に塞ぎ込んだ人間でした。

現実から離れたくて物語を求めて、でもお金がなかったので買うことはできず、

図書館にはどういうわけか近づきませんでした。

おそらく、司書さんに会うことすら苦痛だったんだと思います。

 

折しも、電車男などのブームもあって、インターネットの2ちゃんねるの名前は、僕の耳にも入ってきていました。

コンピュータを使えば簡単にアクセスでき、名前も名乗らずに言いたいことが言える。

掲示板での交流は、人の目や相手の雰囲気を気にすることもなく(もちろん気にした方がいいのですが、そこまでの気を回すこともなく)、とても気持ちのいいものでした。

 

僕が居座っていたのは、おそらくこの国のほとんどの人間が知っている、某携帯ゲームの板であり、当時は厨房の巣窟と言われていました。

その中で、巨大AAをひたすら貼りまくるという荒し行為をしていた僕は、気がついたらとある小説投稿用スレッドに紛れ込んでいました。

僕は小説執筆に憧れ、自分でも書いてみて、投下するようになりました。

元ネタであるゲームは持っていなかったので、本格的な攻略スレにはついて行けず、その点想像の余地のある小説ならば、入り込むことができたんだと思います。

 

活気ある投稿スレだったのですが、住民の誰かが作者同士のチャットを開設してからは、作品を作るよりチャットで話す方が楽しいと誰もが思うようになり、スレはみるみる過疎化していきました。

まあ、それは別にいいんですが、そのときチャットで話されていたのが、「アルファベット」でした。ブーン系小説の、言わずと知れた名作です。

当時はちょうど、中盤のどんでん返しがあったところで、その勢いは僕がいた2ちゃんねるの過疎スレにまで到達しておりました。

ただ、僕はそのときはブーン系小説を知らなかったため、会話についていけず、アルファベットについて語っている作者たちに向かっても、あまり良い気持ちがしませんでした。

 

何年かして、その過疎スレは完全に息の根を止めました。

 

過疎スレの作者のうちの一人に、どこかで小説が書ける場所がないかと相談し、勧められたのがブーン系小説でした。

2010年の話です。

 

大学受験が終わった開放感から、僕は三つの作品を書き、投下しました。

その後嘘をついていたようですの執筆に着手し、難航し、二年後に投下。続編となる探偵モララーの投下はそのさらに一年後となりました。

 

当時の僕は、ブーン芸さんにまとめられたいと野望を抱き、「俺が作品を書くまでブーン系を持ちこたえさせてくれ」などといった迷惑メールを送ったりもしていました。

そんなことをしつつ、Boon Romanさんにまとめてもらったときは小躍りし、衛兵王女に至っては、途中から章立てするなどの迷惑行為を働いたにも関わらず、スマートに対応していただいて大変恐縮でした。

 

百物語を始めとする各種催し物に参加し、作品を投下したこと、反応がもらえ、尊敬する穴本氏にイラストをいただけたことも、強く記憶に残っています。

 

ブーン系小説家としての僕は、大きな実績を残せたとは決して言えないでしょう。

めざましい作品を書けたわけでもなく、完結させた作品数が多いわけでもなく、途中で投げ出したりも散々しました。

そもそも誤魔化せないくらいの惨憺たる語彙力、文章力に、自分で辟易してやる気を失ったりもしました。

所詮は空気作者ですし、その誹りを免れないくらいの実力しか持ち合わせていない。

それは昔も今も、変わらないと思います。

 

それでも、何だかんだ楽しかったから、続けてこられたし、ブーン系界隈にいたいと思えたから、twitterアカウントを作ってまで、自分なりに交流をし続けてきたんだと思います。

 

しかし、それを重視する意識が、今の僕にはほとんどありません。

決して交流を否定したいわけじゃなく、僕個人の問題として、このまま無理をして界隈にしがみついていても、見苦しいだけだということは目に見えております。

じゃあ消えるか? っていうと、そう簡単には踏み切れません。僕の作品が残っていますし、その作品に読者がいると知っているから、なおさらです。

 

ブーン系小説は、小説の表現形式のひとつだと、僕は考えています。

ならば、界隈に拘らなくても、まとめておけば、必要とする人が読んでくれるんじゃないだろうか。

そんな、外の世界に目を輝かせる子どものような淡い期待から、まとめサイトを始め、幸いにして今も継続できています。

 

インターネット史なんてものが、年始にNHKのBSで取り上げられることが一部界隈で盛り上がっておりますが、

取り上げられるだけマシというもので、ブーン系はもちろん、2ちゃんねるもフラッシュもAAも、

誰かが語り継がなければ、あっという間に記憶の奥底に沈んでいくことでしょう。

 

それが、僕は嫌です。

 

たとえば、小説を書くきっかけは何だったのかと訊かれたら、

僕は迷うことなく「ブーン系小説」と答えることでしょう。

その問いに対して、首を傾げる人がなるべく少なくなるように、

僕は今後もこの活動を続けていきたいと思っています。

 

少なくとも、衛兵王女を書き終わるまでは、終われません。

どんなに無様でもいいので、あれを書いたのは自分だと、胸を張って言えるようにしたいです。

 

言いたいことはやはりひとつです。

 

僕はもうブーン系民ではなくなりますが、ブーン系小説家ではあるつもりでいます。

 

それでは、良いお年をお迎えください。