雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。個人サークル『鳴草庵』

【感想文】SHIROBAKO #5 人のせいにしているようなヤツは辞めちまえ!

 要点を絞った書き方を試みてみる。

 

 SHIROBAKO #5 人のせいにしているようなヤツは辞めちまえ!

 

 おいちゃんの同級生たちが顔を合わせた前回はなごやかに現状を確認するお話でした。仕事でもないわけですし、見ているこちらも安心……したわけですが、五話はもうタイトルの時点で仕事に踏み込んできています。

 

 冒頭から責任転嫁を試みている太郎、最終話の絵コンテから逃げきれず退路を断たれる木下監督、作画監督としてのプライドを傷つけられて仕事を降りると宣言する遠藤。ちょっと強引ですが、責任との向き合い方についての問題提起がなされているのではないでしょうか。

 

 遠藤と太郎のやりとりではひたすら太郎の余計な一言が目立つ。見ているときは妙にいらいらしたのだけど、改めて見ると笑ってみれる。いや、駄目なんだけど、太郎ってこういうキャラだし。誇張気味とはいえ情報伝達がうまくいかなくて失敗を招くのはどこでもあることなんじゃないかな。

 

 遠藤が怒ったのは、もともと作画で頼まれていたシーンを3Dで描くとの報せを受けたから。作画に情熱を注いでいる遠藤にとってはこれが気にくわない。そのことを、居酒屋にて先輩の北野さんに愚痴る。ところが北野さんは逆に今は3Dアニメーターの教育に努めていた。3Dに情緒が足りないようにみえるならば、作画の方から教えてやらなければならないんじゃないのか。タイトルの台詞は北野さんから遠藤への叱咤でした。愚痴はやめませんが、遠藤は表情を改め、翌日には3Dのカットを自ら確認するようになります。

 

 遠藤を説得することを早々にあきらめて代わりを探す太郎。自分をサンショウウオだとか呻きつつ、過去のトラウマをつつかれて発憤する木下監督。なかなか好転しない状況の中、例のシーンの変更が次の工程に伝わっていなかったことがわかり、遠藤の説得が必須となったところで次回。

「これで俺と同じ土俵に上がったな」と、おいちゃんに言い放つ太郎。これはひどい。次話がおいちゃんの担当であったがために、太郎の責任はおいちゃんが果たすことになるのです。