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雲に鳴く。

趣味の小説書き、雲鳴遊乃実のブログです。創作サークル綾月所属。個人サークル鳴草庵代表。

あんだすたんど

筒井康隆の「家族八景」の文章中、エディプス・コンプレックスという言葉を見た。父親を殺し、母親と結婚したオイデュプスの悲劇に擬えた言葉だ。聞き覚えはあるが、心理学的な内容は知らなかった。「家族八景」の中での使い方も、意味を知らないとピンとはこなかった。

ちょうど時間ができたので簡単に調べてみようとも思ったが、どうにもネットではややこしい言説で溢れている。成長の葛藤を表した言葉であることはわかるが、しっかりした文献を手に読まないと真面目に理解できるものでもないようだ。

ネットの言説は誤りが多い。これは発信しているのが人間なので仕方ない。その誤りを極力抑えるのが公的な文献の特徴である。

世の中にはわかりやすいとされる説明も溢れている。身近な現象に置き換えられて説明されれば、だれでもなんとなくイメージしやすくなる。

大学生のころの私はそんなふうにしていろんな人の留年を回避させていた。懐かしい。しかしその頃も、「この説明が正しいわけじゃないんだよなあ」と感じながら話すことがよくあった。簡略化は決してイコールじゃない。面倒な箇所を省いてフォルムを整えただけで、物事を理解したければ複雑さに立ち向かわなければならない。

別に、だからといって少しでも楽をしようとする学生たちの努力を蔑む気は無い。ただ、最近よく感じているのだが、簡略化して覚えた知識はとうに消え去った一方で、書籍と睨み合って理解した事柄は今でもぼんやり思い出せるようなのである。

翻って、エディプスコンプレックスについて。

今は手元にiPhoneしかない。ここは田舎道を走る電車の中。複雑な心理学用語を理解するには向かない環境。

調べることを忘れないよう、記録しておかねば。